ウェブ制作を「プロダクト(デザイン)」と考えたい、という話しは過去に記述しましたが、DBやプログラム設計の現場では、稼働日(納入日)の前後を含む全てを構築期間と考えるようだ。(最近、よくシステム屋さんから好んで話を聞いている。)
と、いうのは、そのプログラム構築の打ち合わせ、制作期間はもちろん、“納入”を挟んで、その後のバグ処理や実際の現場で運用し始めた後の「現場の声」を汲み上げた処理までが工程の一部として捉えられている(ケースが多い)。
これは、じっくり考え抜かれたシステムも「使ってみたら、こーだった、あーだった」が起こり易いものである、という理由らしい。ウェブは「見た目のデザイン」だけ見れば、納品時に一応の完成を見ますが、やはり「使い勝手」という視点で見れば、この考え方は合っています。やはり、一通りの作業終了後、運用後に思うことってのは当然出てくるので。
グラフィックデザインならば、納入時にそれは完成形となった、と言えるでしょう。情報を掲載した成果物、ということで作業はクローズします。ウェブには最終形態はありません。パーフェクトな形で、ある期日を以って終了させる、ということは非常に難しいことです。ウェブが単なる広告物の一種で、「デザイン」というカテゴリに収められたときに誤解が発生しやすい、という話し。
ひょんな事から立ち寄りました。自称SEです。
せっかくなので日ごろの疑問を質問していいですか?
システムにはライフサイクル(勝手な自論ですが)があって、
①開発期
②安定期
③成長期(システムのカスタマイズ)
④停滞期(時代に合わなくなってきた)
⑤廃棄
がありますがWebはどうなんでしょう?
投稿情報: Tan | 2005/04/10 16:13
どうもです。いつもお世話になっております。
ライフサイクルですか、これは企業さんのモチベーションによりますね。業種業態によってマチマチだと思いますが、一頃は2年と言われていた時期もありました。販促活動に慣れた(活発な)企業さんほどリニューアルサイクルは短い、と言えると思います。商品/商材の回転が早いもの、とも言えますね。例えば、住宅メーカーさんなんかがそんな感じですね。
最近のボクの理想では、一般的な「会社案内」サイトはコンテンツが比較的FIXなので、ある程度長持ちするようなベーシックなパターン(静的なHTMLサイト)で。商品/商材のサイトはFLASHやブログを使用した動的なサイトでサテライトサイト化できれば、と思ってます。
「開発期」という部分は制作期間ですね。入り方だと思うのですが、「目的を持って制作されるサイト」と「持つことが目的のサイト」に大別できると思います。やはり、まだまだ後者が多いのが現状です。この場合、「せっかくつくるんだから、なるべく早く」ということになってしまいます。
「安定期」「成長期」というのは、運用、更新に相当しますね。立ち上げ後は、公開を急いだあまりにポロポロと、訂正箇所がしばらく出てきます。それが落ち着いてやっと手離れしたという感じですね。更新されるコンテンツがあらかじめ決まっていれば、軌道に乗せられますが、イレギュラーな更新というのは案外多いです。コンテンツが増えれば、ナビゲーションにまで影響します。サイトのページネーションや整合性が取れなくなるほどにカスタマイズを繰り返せば、結果的にフルリニューアルです。
「停滞期」ですか…、これは微妙ですね。これに関してはビジュアル面ってことになりますかね。新しい技術は日々、生まれています。例えば、1年前にBLOGをやりたい!と言った企業さんは居なかったですから、新しい手法/技術がメインストリートに出てきたときに、一つ前のものは旧タイプへと格下げになるんですかね。webの場合は見た目と技術が絡みますので、ある意味、システムの「停滞期」とはカブるところもあるかもしれません。
見た目に関しては「今っぽいデザイン」を追いかける、もしくは、創っていくしかないですね。ボクらの場合は、見た目はクライアントさんの意向が入りやすいので、価値観を共有できなければ、意図するものには100%は落とし込めないんですけどね。
投稿情報: realpad | 2005/04/11 23:30
詳しい説明ありがとうございます。勉強になります。
でも目に見えて客観的に判断されてしまう世界は難しいですね。目に見えないプログラムの世界は使いようによったら平気で10年は動いてますから。
投稿情報: Tan | 2005/04/12 01:09