:::Webディレクターズブログ:::

やっぱり、見た目は大事でしょ。

ある業界専門の講座でこんなネタがありました。
PCプロジェクターで、ある“店舗”の外観写真が映し出されています。「これは何の店だと思いますか？」見た目は飲食店には見えるようだけど・・・。しかもなんか寂れた感じ・・・。看板があるのですが、その名称からは何の店かは特定できません。例えば「○○ラーメン」とか「中華料理○○」とかは書かれてはいないのです。結果、講師が回答を示すまで、答えはわかりませんでした。これがウェブ講座のネタとして題材にされた理由。それは、一目で何の店かわからない店舗には入りづらい。と言うこと。
ユーザーがサイトを訪れたとき、自分の求めている情報がこのサイトにあるか？このサイトなら自分の欲しい情報がありそうだ、と期待させるデザインであることは無視できません。それはパッと目を引く商品名（画像）だったり、イメージ写真なのかも知れません。テキストはウェブにおいて非常に重要な要素ですが、直感的に訴求できるビジュアル面もまたユーザーに与える大きな“情報”要素です。システマチックになりがちなウェブ制作のワークフローにおいて「見た目」は極端に言えば、二の次、三の次ですが、ユーザーにとっては「解り易い」指針でもあるのです。トップページを見て「BAD！」と判断されてしまうことは大きな機会損失ですね。

ビートルズがやってくるヤァ！ヤァ！ヤァ！

タイトルは気にしないでください。例え、です。
googleで「ビートルズ」と検索した場合に、検索結果は約517,000 件。で、「ビートルス」と検索した場合だと約3,420 件です。
よく見てください。「・・・ズ」と「・・・ス」の違いです。多分、正式名称は「ザ・ビートルズ」でしょうから、ちなみにそれも検索してみましょう。約178,000 件です。結果、「ビートルズ」と表記してあるサイトがもっとも一般的、かつ多いと言えますね。
もし、あなたが「ビートルズ」について何かを調べたい場合、この判断で「ビートルズ」に関して、得られる情報は変わってきます。またサイト運営者側の視点からだと、ユーザーに見てもらう“可能性”が変わります。
日本語の場合、特に欧文をカナ表記した時にこの現象は起こり易いと見ています。商品名などに多いですね。「z」と「s」、「b」と「v」、「m」と「n」などはカナ和訳に要注意です。
また誤字の場合も同様です。誤字だとしても検索に掛かりますが、それはユーザーもまた誤字検索した場合です。

「ビートルズがやって来るヤァ！ヤァ！ヤァ！」は邦題です。本国でのタイトルは「A HARD DAY'S NIGHT」です。

CSS

CSS（Cascading Style Sheets）、スタイルシートとも呼ばれるこの技術名称もウェブ技術の標準的な仕組みとなりました。CSSだけでデザインのレイアウトを組めると聞くと、「おおっ、スゲー」って思ってしまいます。耳馴染みのあるHTMLという言語は、ページ内のコンテンツとデザイン要素が複雑に絡み合います。数年前まではこのHTMLだけでウェブデザインをレイアウトする手法が多く存在していました。そして今も。
CSSはHTML/XHTMLなどで記述されたページの内容とは別の立ち位置でデザインを制御します。レイアウトを組むためのHTML/XHTMLはもはや必要が無くなる、ということです。目に見える形ではないので、その技術レベルを伝えることは難しいですが、HTMLの記述がシンプルになると、検索エンジンに理解されやすいというメリットがあります。突き詰めればアクセシビリティ向上へもつながります。デザイン/レイアウトと言ってしまえばそれまでですが、なかなかどうして、控え目だった技術がブログのメジャー進出に伴い、メキメキと頭角を現しています。

サイト設計

学生時代に「建築」を少々勉強しました。いや、授業を受けたことがある・・・。なんだかもう忘れてしまいましたが、製図とか、構造建築とかです。不真面目な学生だったので、正直、何も身になってません。
今、業種は違えど「設計図」を画いています。いわゆる「サイトマップ」というやつを。クライアントからのヒアリングに基づき、情報整理を行い、カテゴライズし、ツリー構造として落とし込んでいく。「トップにはPHPが必要」「このページにはCGIが必要」「このページからはこっちのページへリンクが必要だな」と。アタマの中で全体像を描いていくわけですが、これは平面的な設計図面から、立体を想像していく「空間設計」と通じるものがあると思う（勝手にそう思っている）。そういう能力があるぞ、と言っているのではなく、そういう能力が求められるんだな、とアタマで解っているだけです。
「ココにこの部屋があるから、動線はこうなる」「1階の構造がこうなっているから、2階はこうなる」「この部屋にはこういった設備が必要」など、空間設計をする人は“3Dなイメージ”が出来る人なんだな、と思います。

「部屋はあっても入り口がない」「収納部屋なのに箪笥がおけない」「屋根が無い」・・・、まさか、そんな建物は無いでしょう。仮に一般住宅だとして、「とにかくゴージャスなリビングが欲しい！」と言うのは、あくまでも全体像の中の一部です。その要求だけに応えても、生活ができる建物にはならないのですから。
Webサイトの構築が「空間設計」に似てるな、と思うのはそんな点。「とにかくトップページはFLASHで、ジャジャーンみたいな感じで！」って言われても・・・。

キーワード

キーワード。主にインターネットの世界のおいては「検索キーワード」という使われ方が多いです。（例えば、「ユーザーが検索に使用するキーワード」などと言います。）Webサイトに記述されたキーワードは検索に引っ掛るキーワードだという、いわゆるSEO（説明として誤解を招きそうですが・・・）ですが、まだまだ誤解の多い技術です。どうも期待感が先行し、欲張ってしまいがちです。ビジネスサイトとして「検索エンジン」の上位表示に一喜一憂するSEOは、あくまでも運営者側の主観っぽい感じがします・・・。おっと、SEOについては、また機会があれば。
このキーワード、曲者なのは「日本語の煩雑さ」にあると思われます。日本語の持つ意味の幅広さ、また、漢字、カタカナ、ひらがな、のようにその言葉ひとつ記述するにも、どんな表現、どんな表記が一般的なのか、を考える必要があります。世界の検索エンジンマーケティングにおいても、日本語はかなり独特な言語です。何が言いたいのかと言うと、美しいコピーライト、捻った表現手法、独自語などは、検索のキーワードとしては不適切、と言うこと。多くの方が検索エンジンを「情報収集」のために利用する中では、ストレートで素直な表現、言葉の持つ本来の意味が問われます。
そのサイトで何が伝えたいのか？本来の目的に基づいて作成されたサイトならば、自ずとその「キーワード」が落とし込まれていくはずです。

メルマガ

とあるリサーチによると、メルマガ購読をしている人の8割のジャンルが「懸賞/プレゼント」系らしいです。そして音楽や映画などの情報を得る「趣味」へとつづきます。まぁ、確かに興味のあるものの情報しか要らないですもんね。一方で企業は自社の情報を可能な限り、多くの人に見てもらいたいと考えています。このギャップを埋めるのはやはり「お得感」。娯楽性が無いと食い付きは悪いかも・・・。あー、でもそれを考えるのがマーケティングですね。
メルマガを購読するユーザーは少なからず「文章を読むのが好き」または「文章を読むことに抵抗が無い」という分析ができると思うのですが、だらだらとした長文を読むはずもないですから、その文章には簡潔、かつ興味深い内容を盛り込めるコピーセンスが問われますよね。またもっと大事なのはにググっと引き付けられるような“タイトル”です。多い人は日に2桁のメールを受信するでしょうから、メールをチェックした時に並ぶ“タイトル”できっと篩（ふるい）にかけられます。そこで損をしないためにも、当然、「送る」行為以上に「読んでもらう工夫」。これが大事。

QRコード

いろんなところで目にすることも多くなった「QRコード」。モバイルマーケティングが活発になってきた立役者ですね。PCサイトのトップページに貼り付けてあって、「モバイルサイトはこちらからアクセスできます。」なんて使い方はメジャーですね。
「モバイルサイトも見てくださいね！」っていうサイトプロモーションには十分な効果を発揮します。でも、要はその先、サイトにはアクセスしてもらった、その後はサイトをどう利用する？ってところまで考えて正解。アミューズメント性の高いサイトなら、ユーザーが喜ぶコンテンツを提供することで、その必要性は高いと判断できます。ビジネスサイトの場合、ユーザーへ何らかのメリットを与えないとモバイルサイトへのリピーターは確保しづらいかも・・・。モバイルサイトにアクセスすることで、何かしらの「お得な情報」を得たい、とユーザーは考えているのではないでしょうか。キャンペーンであれ、クーポンであれ、このサイトへアクセスすれば「何かあるぞ」と。

情報技術かぁ・・・。

業種的に“IT”という括りに入れられることはよくあるのですが、個人的にはあんまりそういう意識は無いですねぇ。むしろ、遅れて入ってきた気すらしてます。ボクが改めてパソコンを利用し始めたのはOS「win95」からですから、ほぼ10年ですか・・・。（学生時代に授業で使用していたのは「DOS/Vマシン」でした）10年前だと、まだまだ自ら手を伸ばさないと、普通にPCが周りにある環境ではなかったですね。（※個人的な環境です。）
当初の利用方法としては「グラフィックソフト」を使用するため、または「書類を作成するため」の道具として利用していました。結果として何かしらを「出力」する、という目的のために、です。ところが今は「箱の中」で完結させることが可能になってしまいました。言うまでも無く、PCの中で作成したデータをインターネットの世界にリリースしてやる「Web制作」という仕事なのですが、決して手に触れることができないデータ（情報）を加工しているのかぁ、と不思議な感覚に陥ることがあります。たまに。

本日もまたまた話題を提供してくれたlivedoor堀江社長ですが、本当に“情報”の扱いが上手な人だと思います。目に見えないものを操作する能力というかなんというか・・・。加工するための情報ではなくて、もっとグローバルな意味で。
livedoor「社長日記」（http://blog.livedoor.jp/takapon_jp/）

ここはどこだ？[ナビゲーション]

リニューアル案件で、今まではどんな情報を提供していたのかな、という分析は必須です。たまーに、更新追加の繰り返しで目が回るようなサイトに遭遇します。本来持っていたサイトの情報構造に新たなコンテンツを追加したときに起こり易い現象だと思うのですが、「更新履歴：○○○○のページを追加しました」みたいな感じ。
トップページから本来のナビゲーションを踏まずにリンク。そのページに行ったは良いものの「戻る」ことはできません。例えば、そのページからナビゲーションボタンを使って、他のコンテンツへ行けば、そのページへ戻るにはまたトップページまで戻らなくてはなりません。せっかく更新した「新コンテンツ」もトップページからの「一方通行」では、サイトをぐるぐる回るユーザーの目にはなかなか留まらないでしょう。
サイトの階層とナビゲーションは切っても切り離せません。そのボタンの先に何があるのか？という興味でユーザーはサイトを回ります。そのボタンの先はさらに枝葉に分かれています。ナビゲーションのボタンのタイトルは、そのカテゴリ（属性）名称がベストです。例えば「会社案内」であれば、その先には「経営理念」「代表挨拶」「案内地図」のように、自分の探しているページはこのカテゴリにあるな、と想像させ易いカテゴライズが求められます。
「一歩通行」然り、「カテゴライズ」然り、サイトを訪れたユーザーを迷子にさせてしまう情報構造は、ユーザーに「もう、いいや」と思わせてしまう傾向がありますので要注意です。

役割分担

案件毎にアタマを悩ます問題ですが、そのサイトをどういった目的のために利用するかによって、Webサイトは形を変えていきます。この場合“Webサイト”と括りが同じだけなだけで、静的な「会社案内」サイトだったり、動的な「コミュニケーション」サイトだったり・・・。それによって関わるスタッフの“質”が変わります。極端な話し、（デザインであれ、システムであれ）1制作者が1人でクローズさせることができる案件は、もはや“稀”なタイプと言えます。
Webサイトを構築する目的が多岐に渡ってきた昨今では、大まかに言えるだけで、プロデューサー、ディレクター、ライター、デザイナー、システムエンジニア、プログラマー・・・など多くの専門的なスタッフが必要です。そして何と言ってもそれぞれが自分の役割以外の知識/技術についても理解している、ということが理想のチームです。
Ｗｅｂサイトを構築すること、これは多くのスタッフを巻き込む「プロジェクト」です。大袈裟だと思われてしまうかな・・・。
「ホームページをつくりたい」という要求に応えることは僕らの仕事です。ただ、その“ホームページの質”そのもののレベルがどうしても「大掛かりなもの」へと発展してしまうケースが多くなってきているのも事実なんです。